”手品の種明かし問題” より大切な問題

こんにちは
マジシャンの瀧川です。
 
今回は、
自分なりに
「種明かし問題より大切な問題」に関して
考えてみました。
 
自分の頭を整理する意味も含めて、
文章にまとめてあります。
 
もしよければ
最後まで読んで
内容に、共感いただけたら、
記事のシェアをお願いします。
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種明かし問題とは、
 
種明かしをされたときに
『怒りを覚える』原因は何なのか?
という視点から
種明かし問題を考えてみました。
 
 
種明かし否定派
種明かし容認派
モラルを守った種明かし容認派
 
 
いろいろおられますが、
手品業界において、
種明かし問題の本質は
 
”価値観の対立”
 
にあると考えています。
 
 
インターネットやSNSが
普及することによって、
世の中では色々な変化が起きました。
 
 
まず一つ目の変化に
”情報の民主化” があります。
 
 
みなさんは”情報の民主化”という
言葉を聞いたことがありますか?
 
情報の民主化とは、
”誰もが簡単に様々な情報にアクセスできる状態” をいいます。
 
 
昔は、
大切な情報やアイデアというものは
一握りの人たちだけのモノでした。
 
それにより情報を
コントロールすることによって

権威を保っていました。

ところが、

今では情報やアイデアを

隠そうと思っても隠せない時代になっています。

 

一人がつぶやけば、
一瞬で世界中にその情報やアイデアは

拡散してしましまいます。

 

それにより、
情報やアイデアそのものに対する
価値が無い(価値を感じにくい)時代に

なっています。

 

二つ目の大きな変化に

”価値観の変化” があります。

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昔は狩りをするためには、

「足が速い人」ということは、とても重要でした。

でも自動車や飛行機などの高速移動手段が出来たらどうでしょう。

足が速いと言うことに価値を感じなくなってしまったと思います。

それと同様に、

情報が民主化する以前は
知識やアイデアを豊富に持っているということが、
相手より優位に立てる方法であり、
価値があるとされていました。ところが、
情報が民主化したことにより、
「情報やアイデアを豊富に持っている」ということでは、
相手より優位に立てることは出来なくなってしまいました。

(一部例外はありますが・・・)

 

価値がなくなったというか、

価値を置かなくなってしまいました。

 

その代わりに、

”時間”に価値を置くようになりました

 

例えば、
手品のレクチャーを受講したとします。

当然レクチャーの受講料をお支払いすると思います。

 

昔の価値観では、
”素晴らしい手品の知識やアイデアをくれたこと”
に対して、

受講料を払っていました。

 

これが新しい価値観だと、
”手品の情報を直接レクチャーするために時間を作ってくれたこと”
に対して、

受講料を払っていることになります。

 

つまり

昔の価値観だと
「知識やアイデアに価値がある」


新しい価値観だと
「直接レクチャーをしてくれた時間に価値がある」

ということになります。

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※注意>>
 これから先の話は、
 好き嫌いで考えないようにしてください。
 
”新しい価値観を理解する”
  もしくは、
”新しい価値観を受け入れる”
 という気持ちで読んでください。
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では、手品業界において、
”価値観”はどう理解されていたのでしょうか?

当てはめて考えてみましょう。

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手品業界では長らく・・・というか今も、

「他の人が知らない情報で相手より優位に立った上で、情報弱者がお金を支払う」


という昔の価値観

  1. グッズ販売ビジネス
  2. レクチャービジネス

が成り立っています。

情報が民主化するまでは、
このビジネスモデルでも、

そこまで問題にはなりませんでした。

 

ところが、
手品業界でも「ネットでの種明かし」という情報の民主化が起こり

 

”秘匿な情報で優位に立つ”

 

ということが、

出来なくなってきました。

 

手品のタネには、大きく分けて2種類あります。
  1. ”やり方を知れば出来る”タネ
  2. ”道具を購入しないと出来ない”タネ

では、タネを明かされると、どういう問題が起こるのか、購入する側の気持ちで考えてみましょう。

1.”やり方を知れば出来る”タネ
 

一般の人からすれば、情報内容を開示してくれない以上、ネットにおける怪しげな情報商材などの”お金の稼ぎ方教えます””手品のやり方教えます”は、なんら違いはありません。

・SNSで儲かる方法

・Youtubeの稼ぎ方

どこが違うのでしょうか?

買わなければ、内容が分からないのであれば、怪しげな情報商材と同じと思われてしまっても仕方ないと思います。

 

そして、”情報商材”は、
ネットで実際の内容が暴露されていたりもしますが、未だに購入する人がたくさんいるのも事実です。

これは、購入する立場からすれば、

種明かしされた=買わない

ではない事を証明しているといえます。

 

次に、
2.”道具購入しないと出来ない”タネ
 
手品道具を購入する場合、
・どういった素材でできているのか?
・壊れないだろうか?

・自分なら出来そうか?

など自分なりに調べて理解した上で

通常は購入します。

根本的に、

道具が無ければ出来ない手品であれば、
タネを知っていても

自分が演技で使いたいと思っていたら購入しますよね。

つまり、

種明かしされていようが、
そうでなかろうが、
「道具が欲しい人」にとって、
問題ではないわけです。
 
 
ところが、
1にも2にも共通しているのですが、
情報開示(種明かし)されてないことによる
大問題(弊害)があることにお気づきでしょうか?
 
 
それは、
買った後で、「あ~だまされた!」って思った人たちがいることです。
「だまされて購入した」と思った人が、
その後手品を好きになってくれると思いますか?
 
 
 
現状、手品業界におけるビジネスモデルが
「手品って面白い!」と思う人より
「だまされた!」と思う人を増やしていること
根本的な問題なのです。
 
 
 
私からすれば、
「あ~だまされた!」と思う人を
増やし続ける手品業界のビジネスモデルの方が
種明かし問題より、よっぽど大問題です。
 
 
 
手品業界において、
早急に考えなければいけないことは
種明かし問題対策では無く、
”新しいビジネスモデルの構築” だと私は考えています。
 
 
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